9月19日

在宅勤務。まあまあ働いた。 近所に住む友人たちと昼食を食べに行った。ビストロでチキンソテーを注文。濃厚なクリームソースが美味しい。 友人から中山茂の『野口英世』を借りた。また同じ著者の『歴史としての学問』について教えてもらった。この本は『社会学の名著30』で挙げられている一冊らしい。自分は新刊ばかり読んでいるので、その中から『「経済成長」の起源』と『ロギング仕事術』を薦めた。 あとは研究することの難しさと楽しさについて。自分固有の問題意識を持つことの重要性。正しさにこだわって動けなくなるよりは、誤ったものを書いたほうがいい。公開するまでに直す機会は何回もある。 自分はソフトウェア開発でこのことを学んだ。仕様を完全には満たしていないコードに対して少しだけ機能を足す。十分になるまでイテレートする。さらに単体テストとバージョン管理があればなお良い。 夕方仕事を終えて娘を迎えに行く。涼しくなってきたせいか、蚊が多い。

2023-09-19 18:57:52 (+0900)

9月18日

月曜日。敬老の日なのでお休み。 前日はブエルタ最終日。グローブスが逃げに乗り、フィニッシュで集団に捕まりつつスプリントで勝利。何とも珍しいグランツール最終日である。ユンボの3人も無事フィニッシュ。夕陽の中マドリードの王宮前で美しい表彰式が行われる。 朝ごはんを食べたら実家に移動。昨晩ずっと泣いていた娘だが、今日は比較的ごきげん。ちょっと成長したのかもしれない。もしくは少し気が張っているのだろうか。 昼寝してくれたので午後は自分も少しゆっくりできた。靴がボロいと親に小言を言われたので近所で靴を買った。完璧に気に入る靴があればそれだけ買い続けたいのだがいまだに出会えていない。 先週からはじめた日記の書き方について記録しておきたい。平日は基本的に帰りの電車で書く。iPhoneでUlyssesというアプリを使っている。アプリを長押しして「新規シート」から起動すると白紙からなんとなく書き始められるのが良い。タイトルも不要である。 だいたい書けたら右上のメニューから「書き出す」を選択するとMarkdownにエクスポートできる。これをコピーしてGitHubのissueを作成する。簡単に見直して問題なければissueをクローズする。これをトリガーにGitHub Actionsのジョブが起動し、新しい記事がメインブランチに作成される。するとHugoのビルドが実行され日記が公開される。最後にDiscordのWebhookに記事のURLが投げられる。

2023-09-18 16:28:57 (+0900)

9月17日

日曜日。だらだら過ごす。 前日のブエルタはプールスが逃げ集団から絶妙なタイミングでアタックして優勝。プロトンはユンボが完璧にコントロールして無事に総合トップ3を守る。今日が最終日なので総合順位の変動はもうない。 数学同好会の発表の準備をしたほうが良いのだがやる気が出ないので無し。かわりにエルデンリングのRTAを観たり昼寝したりしていた。 Twitterと違いブログはインスタントな反応がないのがさびしい。それが良いところでもあるのだが。古き良きはてなスターでも設置しようかと思ったが、設置して反応がなかったら余計悲しい気もする。 妻が出張でしばらく居ないので、明日から実家に滞在する。忙しい日々が始まる。

2023-09-17 17:45:12 (+0900)

9月16日

土曜日。 前日のブエルタは平坦ステージなので総合系は平穏。ガンナとダイネーゼがスプリントで競ってダイネーゼが優勝した。スプリンターの意地である。ダイネーゼは来年チューダーに行くらしい。力のあるプロチームが増えるのは楽しみ。 申請が面倒なことで有名な018サポートの手続きをやった。想像していたほど大変ではなかったが、事前に自分の申請区分を調べていなかったので少し焦った。あと半角カナを入力するところがあったが、そこは全角カナから自動で変換してほしい。 昼はオムライス。両親が来ていたので妻が5人分作ってくれた。5人分のオムライスはお店みたいで大変そうだ。 明日は特に予定はない。家族でのんびり過ごす予定。

2023-09-16 18:01:24 (+0900)

9月15日

金曜日。普段は在宅勤務だが今日は予定があったので出社した。 前日のブエルタもクスがマイヨロホを守った。どうやらチームの中で話がついたようだ。めでたしめでたし。 朝は開発してるサーバーのメンテナンスリリース。別にやらなくても良いリリースだったが頻繁に依存ライブラリを更新しておいたほうが後の苦しみが減る。最近自動化スクリプトを書いたのでだいぶ気楽にできる。 昼は社内の大学同窓生たちと社食。若者たちに先輩風を吹かせた。仕事でやりたいことがあったらとりあえず趣味的に始めるべし。そのうち形になってきたら周りを納得させて仕事にすれば良い等々。 社内でCPythonのコアについて学ぶ勉強会を開催しようとしている。参加者はかなり集まりそうだ。そのうち何人か発表者に回ってくれればうまくいくだろう。言語処理系に興味ある人々を集めてアップストリームに貢献できたらという野望があるが果たして。 帰りがけに『ひたすら読むエコノミクス』を買う。本ばかり買っている気がするが、これでも減らしているつもりである。

2023-09-15 18:12:48 (+0900)

9月14日

今日は普通に仕事。昨日一日の休日が夢のようである。 前日のブエルタは名物アングリルの頂上フィニッシュ。クスがぎりぎりでマイヨロホをキープした。最後にユンボとバーレーンが3対3になったところは白熱した。しかし他のチームからすれば、ユンボが総合表彰台をがっちり押さえてる状況で4位争いをするというのもむなしい話である。デヘント先生曰く: It’s nice of Jumbo-Visma to let other riders join their team championship. 今日は昼過ぎまで会社で働く。プラットフォームチームがZoomでオフィスアワーをやっていたので雑談しつつ、細々としたタスクをこなす。そろそろ髪を切らないとやばいので帰宅して髪を切りに行く。 昨日の日記を読んでくれた友人から、ヒースとかロールズとか言われても知らんというクレームがあったので、自分が読んだことのある中からおすすめを挙げておく。ヒース2冊、ロールズ2冊。 『資本主義が嫌いな人のための経済学』 『啓蒙思想2.0』 『ジョン・ロールズ 社会正義の探究者』 『公正としての正義 再説』 『資本主義が嫌いな人のための経済学』以外は文庫や新書で読めるので手に取りやすい。あと経済学101がヒースの論説を翻訳して掲載してくれているのでそれもおすすめ: ジョセフ・ヒース – 経済学101。

2023-09-14 16:42:35 (+0900)

9月13日

今日は仕事は休み。妻とのんびり過ごした。 朝は昨日のブエルタを追っかけで見た。ヴィンゲゴーが優勝し、クスの総合タイムまであと30秒くらいに迫っていた。クスに勝ってもらいたいなあ。 本屋に行ってぶらぶら。『実践TLA+』を立ち読み。並行プログラムの検証に興味があったので見てみたが、けっこう良い感じに使えそうだ。最近読んだBRCのアルゴリズムとか検証できないだろうか。 あとは『「批判」の政治理論』もパラパラ読んだ。ハーバーマスにそんなに良い印象はないのだが、ヒースの師匠だし押さえておきたいとは思う。ロールズとの論争の解説も読み応えがありそうだ。 立ち読みだけではなんなので帰り際に雑誌を一冊買った。『東京人 10月号』。赤羽台の団地が特集されている。

2023-09-13 18:32:10 (+0900)

9月12日

出社して期末評価の文書を書いていた。つかれた。半年に一度、一日くらいは自分の仕事が会社にとって有益であるという弁明を考えるのもまあいいだろう。 退勤して東日本橋のギャラリーに顔を出す。友人が受付していたので少し冷やかす。 そのまま保育園にお迎えに行き歩いて帰宅。夕方の風が心地良い季節になってきた。

2023-09-12 17:53:18 (+0900)

9月11日

今日は部署の勉強会でPEP 703の解説をした。前回は入門的な話をしたので、今回は参照カウントの実装について詳しく話した。BRC論文が読みやすかったのでわりとスムーズに話せた。発表後は同僚と社食でお茶を飲みながら雑談。 あとは『訂正可能性の哲学』を手に入れた。電子書籍にするかどうか迷ったが表紙の手触りが良かったので書店で買った。 第一章は国家と家族の話。プラトン的な理想的な国家において家族のような閉鎖的なつながりは解体される。一方でポパーの批判によれば個人を全体に奉仕させようとする全体主義国家はこそが部族的で閉鎖的である。お互いが相手は閉鎖的だと非難し合うという奇妙なねじれがある。このねじれを読み解くための補助線としてトッドの仕事が引用される。 家族構造と政治制度をダイレクトに結び付けるトッドの説は単純化しすぎのように感じられたが、それらの相互作用については『「経済成長」の起源』の第5章にも書いてあったのあとで読み返す。

2023-09-11 20:00:51 (+0900)

理解のための具体例

数学を勉強するとき、具体例の果たす役割は非常に大きい。たとえばコンパクト性という概念を理解するときに、閉区間 [a, b] がその例になっていることを納得するというステップは欠かせない。あるいは「R^nの有界閉集合はコンパクトである」という事実を理解するために、反例として無限次元空間の単位閉球がコンパクトでないことを理解することも重要である。 一方で情報系では具体例に対する意識が数学ほど発達していないように思う。かわりに例え話を使って概念を説明することがよくある:「C言語の変数は箱のようなものだが、SMLの変数は箱というよりラベルである」など。 数学より情報科学の方が具体的だというのが一般的な感覚だと思うが、それも一理ある。情報科学の方が産業的な応用が多いため応用事例は数学より多く流通している。応用を知ることはモチベーションになるのでもちろん意味はあるのだが、理解のための具体例としてはサイズが大きすぎてあまり効率的ではない。 先日Lispyという100行程度のLISP実装を読んだのだが、これは理解のための具体例として非常にいい。短いので頭の中に入るサイズである。call-by-value, lexical scope, closureなどの概念はこの実装をもとによく理解できると思う。

2021-09-26 10:05:21 (+0900)