風邪が回復してきたので今日は少し働く。といっても細々とした雑務を片付けたくらい。

昨日読み終えた『アテネ 最期の輝き』の感想をメモしておく。カイロネイアの戦いでマケドニアに惨敗して意気消沈したかと思われたアテネだが、意外にもマケドニアの覇権のもとで元気にやっていたというのが大筋の話。特にアテネの魂とも言える民主政は活発に機能していたことがデモステネスの二つの裁判記録から分かる。政治家の働きに対する市民の審判が選挙ではなく裁判で行われるというのが現代人の目から見ると異様だが、そのあたりが全体としてどう機能していたかについては『古代ギリシアの民主政』を併読していたのでスムーズに読めた。